限界まで自分でシミを薄くする方法
シミを自分で消すには食生活に気を付けて生活習慣を見直すほかに、スキンケアを正しくおこなう必要があります。 シミは蓄積したメラニンが原因。このメラニン、スキンケアを正しくおこなえば皮膚の新陳代謝であるターンオーバーの周期が整うので、排出が期待できます。ターンオーバーの周期が乱れると排出されるべきメラニンが蓄積してくすみやシミに。となってあらわてしまいます。ターンオーバーの周期が整うことは不要なメラニンを作り出さなくなるため、シミができにくい肌環境になるのです。ターンオーバーが正常に機能するようにスキンケアの見直してみてください。
シミの大敵「摩擦」の刺激は極力なくす
スキンケアでのポイントは摩擦を起こさないことです。
- メイクをしっかり落としたい
- 皮脂汚れを除去したい
といった理由でメイク落としのクレンジングや洗顔でゴシゴシとこすっていませんか?
摩擦は美肌の大敵で、摩擦を起こすくらいなら少しぐらい汚れが残っていても問題ないともいわれています。
洗うときだけでなく、洗い終わって水分を拭き取るときも要注意です。タオルで水分を拭き取るときはゴシゴシこすらず柔らかいタオルを優しく押し当てて水分を吸い取るようにします。摩擦がNGという理論からすれば、拭き取りタイプのメイク落としは拭き取る行為が摩擦となるのでおすすめできません。
また化粧水をコットンにとって保湿している場合は、使い方を見直してみてください。コットンを使うとつい肌をこするように動かしてしまいがちで、無意識にこすっている方が多いかもしれません。コットンを使うこと自体は決してNGではありませんが、コットンをつかう場合は、優しく押し当てて肌に水分を行きわたらせるようにします。
もちろん、化粧水の後に使う乳液・美容液・クリームについてもこすらないよう、手のひらであたためたら顔全体に押し当てるようにして優しくなじませます。
シミには「摩擦」がNGである理由
摩擦に気を付けなければならない理由は、皮膚の一番上層にある角質細胞が不要に剥がれ落ちることを防ぐためです。角質細胞は、通常は役目を終えると垢となって自然に剥がれ落ちるのですが、ラップほどの厚みしかないため、摩擦で刺激を受けると皮膚に残って役目を終える前に剥がれ落ちてしまう可能性があります。角質は皮膚の外側で外部からの異物や細菌の侵入を防ぐ「バリア機能」といわれる働きをしているので、その役目を終える前に剥がれ落ちると、角質の下の細胞が刺激をダイレクトに受けることになります。すると、シミだけではなく肌が乾燥する原因にもなります。
なお、皮膚の細胞が生まれてから剥がれ落ちるまでのサイクル(周期)が「ターンオーバー」です。
ハイドロキノンが含まれたスキンケア用品を使う
シミを薄くする効果が期待できるスキンケア用品としては、肌の漂白剤ともいわれる「ハイドロキノン」を含むものが有効です。メラニン色素をつくる酵素の活性をおさえて、かつメラニンをつくる細胞であるメラノサイトの数を減らす効果があります。ハイドロキノンを含むクリームは多くの種類が販売されていますが、含まれているハイドロキノンの量が異なります。濃度〇%で示され高濃度になるほど効果が期待できます。一方で刺激も強くなるため、使用前には腕の内側などでパッチテストをおこない、かぶれなどの肌トラブルが起こらないことを確認することが必要です。肌トラブルがなかった場合でも、敏感肌の方はシミの部分だけに塗布するのが安心かもしれません。
また、スキンケア用品を選ぶ際には「医薬部外品(薬用化粧品)」と記載があるものか、厚生労働省が認可した美白有効成分が配合されているものがおすすめです。
スキンケア用品は「薬事法」により、「医薬品」「医薬部外品」「化粧品」に分類され、医薬品・医薬部外品・化粧水の順に、効果・効能が期待できるといえます。
医薬品は、配合されている有効成分の効果が厚生労働省に認められていて、治療を目的としています。医薬部外品は、厚生労働省に効果・効能が認められている有効な成分が配合されていて予防が目的です。最後に、化粧品は3つのなかでもっとも影響が少なく、肌の健康を保つために使用されることが目的となっています。
医薬品でも一部は市販されているものがありますが、購入する場合は医師による処方箋が必要になるものがほとんどです。
自分でシミを消すには限界がある
摩擦が原因のシミやくすみは、日ごろのスキンケアを見直してみることは有効ですが、一日気にしてやり方を変えてみたところで、サッとシミがなくなるわけではありません。スキンケア見直しによる効果は数カ月単位で現れるので長期戦といえます。またすべてのシミが毎日のスキンケアで薄くなるとも限りません。シミには種類があり、残念ながら自分ではどうにもならないシミがあるのです。
シミには大きく分けて6種類あります。
自分で薄くできるシミ | ||
---|---|---|
老人性色素班 日光性色素班 |
炎症性色素沈着 | かんぱん |
→加齢・紫外線・ターンオーバーの乱れ・ストレス | 傷跡・ニキビ跡・虫刺され跡・ターンオバーの乱れ | 外部刺激・ほか(詳しく解明されていない) |
美容医療で薄くできるシミ | ||
そばかす | 脂漏性角化症 | 花弁状色素班 |
遺伝・紫外線 | 加齢・紫外線 | 紫外線 |
美容医療で薄くできるシミに分類したシミは自分では改善することが困難です。また、自分で薄くできるシミのうち、炎症後色素沈着は美容医療での治療は難しい症状ですが、老人性色素班とかんぱんは美容医療でも改善できます。種類は様々ですが、ほとんどのシミにおいて、自分で予防ができる紫外線と摩擦で濃くなる傾向にあります。そのため、気になるシミがあらわれた場合は、紫外線対策のほかに摩擦を起こさない気を付けることがとても重要です。
シミの種類によっては、自分でシミを消すことは絶対に不可能とはいい切れません。完全に消えることはなくても薄くできる可能性はあります。しかし、残念ながら限界はあるといえそうです。美容医療でなければ薄くすることができない種類のシミであったり、できるだけ最短でシミを薄くする方法を選択したいという場合は、美容クリニックで診察を受けて、IPLの光治療もしくはレーザー治療による施術を検討してみるのもいいでしょう。
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